各国・地域の代表選手たちによる熱戦が続…
関連ワード:
各国・地域の代表選手たちによる熱戦が続くパリ五輪。27日(日本時間)の開会式は選手たちが乗った船がセーヌ川を進むという他に類を見ないものだった。過激な演出に賛否もあるが、個人的にはパリの街並みも堪能でき良かった。
しかし、悲しい思い出も蘇った。5年前に発生したノートルダム大聖堂の火災だ。美しい尖塔や屋根が焼け落ちた姿は忘れられない。
29日、県内でも歴史的建造物が火災に見舞われた。隣家の火災が国重文「中家住宅主屋」(安堵町)に延焼し、かやぶき屋根が焼け落ちた。
中家住宅主屋は江戸時代前期の建築で、11個のたき口があるかまどや、民家では珍しい蒸し風呂がある。貴重な文化財であるとともに観光名所でもあり、地元のショックは大きいだろう。
ノートルダム大聖堂は修復が進み、かつての姿を取り戻しつつあるという。中家住宅は条件が違い、元の姿に戻すことは難しいかもしれない。
今回の火災の詳しい原因は調査中だが、少しの不注意が大切な文化財を傷つけてしまうこともある。奈良に住む私たちは常に心掛けたい。(法)