真夏日が普通になると水辺を求める気持ち…
真夏日が普通になると水辺を求める気持ちが急上昇する。ただ生死にかかわる子どもらの水難事故を耳にするのも、この時期からだ。
本欄で何度も触れてきた。水辺はさまざまな楽しい経験をさせてくれるが、接し方を誤るといい顔ばかりはしていないと。
繰り返しになるけれど、水の事故から身を守るのに必要なのは正しい知識と経験。多くで共通するように、知識だけでは思うように体は動いてくれない。
小学校での水泳授業は水慣れにはいいが、水難防止の泳法習得には現在の体制、時間からすると十分だろうか。危険回避の点では溺れた時の対処法を覚え、経験を積む方へ軸足を移すことを考えてもいいように思う。
子どもを守る大人側も同様だ。危険の避け方や着衣泳、溺れた人への対応を、実技を交えて教えてくれる市井の講座もある。
小学生の夏休み、民間水泳教室の琵琶湖での遠泳で、天候を読み誤って荒天に遭遇し、大事故になりかけた経験がある。油断をすると自然は友だちでなくなる。命は失えば取り返せない、誰にも大切なものだから、こうした声を発し続ける。(智)