きょうから7月。能登半島地震の大きな…
きょうから7月。能登半島地震の大きな揺れで始まった2024年も早いもので半分が過ぎた。また、きょう1日は雑節の一つ「半夏生(はんげしょう)」にあたる。
年によって違うが、おおよそ夏至から数えて11日目ごろを指す。古来から農作業の大切な節目で、この日までに田植えを終えないと秋の収穫が半分になってしまうとされた。
大和では、このころに食べられた「半夏生餅」という郷土食がある。「さなぶり餅」とも呼ばれ、田植えが終えたことを田の神さまに感謝するお祭りで神前に供えられたという。
小麦と餅米を混ぜてついた餅で栄養価も高い。人々はお祭りで束の間の休息を取り、栄養のあるもの食べて、夏本番への体力を備えたのだろう。
このほか半夏生の日に食べる物としては、関西地方のタコや福井県のサバなどが有名。いずれも夏のスタミナ源にふさわしい食べ物ばかりだ。
現代人の暮らしには耳なじみがなくなってきているが、「節気」には昔の人の教えが詰まっている。梅雨の長雨とその後の猛暑に備えて、われわれも休息と栄養の補給を心がけたい。(法)